『ザ・場面写』 第14回 サイクロプス隊の最期

 中立コロニーのサイド6で行われた戦闘の際に、バーナード・ワイズマンが接触した民間人の少年が持っていた映像。そこには、サイクロプス隊が追っていた連邦軍が極秘裏に開発した新型ガンダムを載せたコンテナが映っていた。
 この情報をもたらしたバーナード・ワイズマンを補充兵として加えたサイクロプス隊はサイド6に侵入し、ガンダムを奪取するための行動を開始する。しかし、サイクロプス隊に任務を命じた上層部にとって、彼らは新型ガンダムの所在を確認するための囮に過ぎなかった。そうした事実を知りながらも、軍人として生きる彼らは、任務を遂行すべく連邦軍基地への侵入とそれに伴うモビルスーツを使用した陽動作戦を展開する。
 ミーシャは、新型モビルスーツのケンプファーに乗り込み、連邦軍のモビルスーツ部隊を翻弄。潜入部隊のシュタイナー、ガルシア、バーナードの3人は連邦軍基地へ向かう。しかし、内部への侵入には成功したものの、その正体を見破られ白兵戦を余儀なくされる。銃撃戦の中、シュタイナーは銃弾に倒れ、ガンダムの奪取は不可能と判断したガルシアは、バーナードにシュタイナーを連れて逃げるように指示。ガンダムを破壊すべく捨て身の行動をとるが、目的を果たせず散っていった。一方、ミーシャも起動したガンダムと戦闘に入るが、その圧倒的な攻撃力の前に力つきてしまう。そして、脱出したシュタイナーも、バーナードの前で息絶えるのだった。
 こうして、前線で戦ってきたサイクロプス隊の存在は、コロニーの片隅にひとつの墓標だけを残し、歴史の片隅へと消えていった。戦争という大きな争いの中には、こうした使われるだけの“駒”と知りながら、それでも誇り高く戦った多くの兵士たちが存在しているのだ。

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