第50回静岡ホビーショー 第22回モデラーズクラブ合同作品展レポート その2

前回の『第50回静岡ホビーショー 第22回モデラーズクラブ合同作品展レポート』で、1/1ラコタの紹介をしたが、その後、製作途中の写真やホビージャパンより7月刊行1/1ラコタ&サウロペルタ写真集「鋼鉄の軍馬」の撮影の写真を入手。また、前回紹介しきれなかった酒井氏(外装パーツ、装備品等製作)、日比氏(ホイールキャップ等担当)、肌附氏(車両部分塗装担当)、野口装美 野口氏(シート担当)石川氏(車体造形お手伝い)からのコメントも届いたので、紹介しよう。

——実際に造られて一番苦労したところはどこでしょうか。

酒井:製作ベースに選んだ車両のシャーシーや構造物を出来るだけ活かしつつ、いかにラコタのデザインに近づけるかが難点でした。

日比:スペアホイールキャップのリブ削り出し作業、36本は多すぎた。

肌附:製作に携わったのは塗装のみになりますが、車両の全塗装と細かいパーツの塗装作業が実質4日間しかありませんでした。かなりタイトなスケジュールで、日程の調整が苦労しました。通常の車両の塗装とは勝手の違う部分も多く、軍用車っぽいイメージを出すためにつや消し具合の調整などもしています。

野口:シート製作で一番苦労した所は、やはりイメージ画の質感と形状に近づけることですね。
それと、実際に座ってドライブできないことには、シートとして意味を成さないのでその両方の両立でしょうか。
さらに、サウロペルタの時と同じように1/1プラモデルを作る会の皆様の、極々細部に渡るこだわりに、どこまで応えられるかが腕の見せ所でもありプレッシャーでもありました。

石川:私自身は、今回 実際には初参加だったため、勝手が解からず ・・・。
<とはいえ、ものづくりの基本が分かっている方ですので、初日からツーカー状態で戦力になったそうです。(早川談)>

——1/1サウロペルタとくらべるといかがでしたでしょうか。

酒井:今回はサウロペルタに比べて金属部品が多いため、その加工に大変手間が掛かりました。
防護面やゴーグル、防塵マスク、耳栓、皮手袋、防塵防護服などの装備を確実に着用し、製作時の安全管理を徹底しました。
それでも終始、切断・研磨の際の大きな騒音に苛まれて大変なストレスとなりました。ベビーサンダーで鉄板を切る際も、刃が磨耗して来ると飛び散る火花がケガキ線を見えづらくしてしまい苦労しました。

野口:シートの製作で言えば、サウロペルタのほうが圧倒的に難しい仕事でした。三菱アイの純正シートをベースにして製作したので大掛かりな改造が必要でした。ラコタの場合は、イメージに近い軍用車のシートをベースにしたので仕事も予想より早くできました。早くできたのも、サウロペルタのシート製作経験があったからだと思います。
どちらも夢のある楽しい仕事として協力させていただいたことを、社員一同光栄に思います。

石川:ベース車の違いも有るが、大きくごつい。
自衛隊も真っ青。普通に走らせたい。
細かい資料も有り、それなりの見た目にするのが大変そうだった。

——完成した1/1ラコタと1/1サウロペルタをくらべるといかがでしたでしょうか。

日比:ラコタのでかさが強調されて良かった。
サウロペルタの方がやっぱりかっこいい。

酒井:量産性を重視したデザインのラコタもかっこ良いですが、やはり、サウロペルタの独特なスタイルが好きです。

石川:迫力が有り、出来も良いので、色んなイベント等で使って頂きたい。
本車両の主製作者に対して、多大な労力及びパワーに感服いたしました。


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